参考文献のお話

紺野「参考文献か……そういうのちゃんとしてなかったから面倒だな……」

天使紺野「――お待ちなさい」

紺野「あ、天使の紺野だ!」

天使紺野「偉大なる先輩方がこのようにおっしゃっているのです。アドバイスは真摯に受け入れなければなりませんよ」

紺野「でも、そういうの苦手だし面倒だし……」

天使紺野「そうやって、やりたくないことを後回しにしても、結果的に困るのはあなたなのですよ。ここは大人しく従いましょう」

紺野「……そう、だよね。もしも必要になったら、きっと今やるのよりさらに面倒なことになるよね……。わかったよ、天使の紺野! 僕はこれから参考文献をまとめるよ!」

悪魔紺野「おっと、待ちなボーイ!」

紺野「あ、悪魔の紺野だ!」

悪魔紺野「へへっ、そうやって優等生面してポイントを稼ごうなんて、あざといやつめ……!」

紺野「ポイントって何だよ……」

天使紺野「そうです! 今さら紺野がポイント稼ぎなどしても手遅れですよ!」

紺野「辛辣かよ」

悪魔紺野「まあ、聞けよ。参考文献をまとめるなんてまるで作家先生みたいで立派だが、なあ紺野。おめさん、『ゼロの戦術師』を書くに当たっていったいどんな文献を参考にしたってんだ?」

紺野「そりゃ……色々だよ。えっと……『量子力学が語る世界像』……『強い力と弱い力』……『阿頼耶識の発見』……」

天使紺野「何一つとして参考にされてないです!?」

紺野「そ、そんなことないよ……すごい参考になったよ……あとはそう、『ライ麦畑でつかまえて』とか……」

天使紺野「サリンジャー!? どこが参考になってます!?」

紺野「いや、主人公をホールデンっぽくしてみようかと思って……」

天使紺野「謝って! サリンジャーに謝って!」

悪魔紺野「――これでわかっただろ。紺野は参考文献を参考にしないんだよ。だから参考文献まとめる意味がない」

天使紺野「そんな作家います!?」

悪魔紺野「そもそも作家じゃないのかもしれない」

紺野「おいやめろ! 作家だよ! 少なくとも今年一年は、税制上の文筆業だよ!」

天使紺野「……つまり紺野の場合は、参考文献を明かしたところで誰も得をしないということですね」

悪魔紺野「うむ。だから、そんなことをする暇があったら次回作のプロットでも書いとけってことだ」

紺野「世知辛いのじゃあ……」

(オチなし)

カレンダ

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